数年前、2014年にノーベル平和賞を受賞されたカイラシュ・サティヤルティさんのスピーチを聞いてから、その「Friends!」という問いかけに心を打たれました。そして、私たちにできることはないか、とACEさんの活動を知ることとなりました。

スピーチの節々で皆に問いかけるとき、彼は「Friends!」と大きな声で語りかけます。私たちはみな同じ仲間であること、私たちの仲間を助けよう、という気持ちがこもった力強い言葉にこそ、大きな意味があるのだと感じています。

SDGs には人権の保護も含まれています。「労働や生きること自体が、倫理的に守られること」数々の問題が日本にも世界にありますが、私たちはオーガニックコットンのナイトウエアを伝えているブランドだからこそ、nanadecorを通して、児童労働の現実にも取り組んでいきたいと思います。

私はオーガニックコットンの肌触りに惹かれ、nanadecorを作りました。その肌触りに、たくさんの方が助けられています。コットン栽培における地球環境や製造過程での負荷、そしてオーガニックコットン栽培が、こんな未来につながるものであることも、皆さんに知っていただけたらと思います。今回はACE JAPANから田柳さんをお迎えして、お話を伺っています。6/1火、6/8火12:15- 毎週火曜日のランチタイムに行っているインスタライブ(@nanadecor_official)にて、田柳さん(@npo_ace_japan) から直接お話も伺ってみたいと思います。アーカイブもご覧いただけますので、どうぞよろしくお願いいたします。

>個人参加の寄付はこちらから


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6/1(火) 12:15-  前半 コットン生産地とそこで働く子どもの現状
6/8(火) 12:15-  後半 職業訓練を受けた女の子やお母さんの変化
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nanadecor ディレクター 神田恵実

 

コロナ休校で再びコットン畑へ労働に出る子どもたちをサポートしよう

ACE「ピース・インド プロジェクト」支援のお礼と活動報告(2021年5月)

写真提供ACE

認定NPO法人ACEでインドのプロジェクトを担当している田柳です。1月から始まった「nanadecorコットンの優しい気持ち2021」を通じてインドのコットン生産地の子どもたちに関心をお寄せいただき、またご寄付をいただきありがとうございます。

ACEは、現地NGOとパートナーシップを組み、インド・テランガナ州のコットン栽培が盛んな地域で児童労働をなくし、予防する「ピース・インド プロジェクト」を行っています。現在は3つの村で活動を行っており、現在の現地の様子をお伝えします。

>プロジェクト背景や全体の活動に関してはこちらから

 

感染拡大が続くインドで子供たちへの影響は?

写真提供ACE

ニュースなどで日本にも情報が届いているようにインドは新型コロナウイルス感染の深刻な影響を受けており、5月上旬には1日の新規感染者数が40万人を超える日がありました。約3週間が経つ現在でも多くの州でロックダウンが行われ、人々は不安を抱えながら生活する日々が続いています。
その中でも、子どもたちが特に影響を受けています。

インドは2020年3月に休校が全土で行われました。都市部の私立学校などとは異なり、農村部などでは子どもたちへの休校中の過ごし方などの案内もなく急に休校に入ってしまった学校も少なくありませんでした。

国や州政府はオンライン授業の整備を進めましたが、特に農村部では授業を受けるためのインターネット環境や機器の不足から子どもたちは十分にそれらを活用することができません。テレビやラジオでの授業も放送されましたが、たとえ視聴することができても一方的に進んでいく授業にサポートなくついていくことは子どもたちにとって容易でなく、あまり活用されていません。

活動を行うテランガナ州では授業が再開されましたが、現在再び休校となってしまっています。子どもたちはいつ学校が再開されるかわからない状況の中、多くの時間を家の中で過ごしています。また、休校や家庭の経済的困窮を理由に子どもを働きに出そうとする親もいます。

村の公立学校への就学を支援するためにプロジェクトで運営する補習学校「ブリッジスクール」もロックダウン下では運営を休止していますが、3月~5月中旬は子どもたちに授業や給食、遊びなどのプログラムを提供することができました。

4月中旬に再びブリッジスクールに通うようになったレヌカさん(12歳、仮名)は、プロジェクトスタッフからの働きかけで2019年からブリッジスクールに入学しました。生徒になる前は一度も学校に通ったことがなく、親の持つコットン畑で働いていました。「ブリッジスクールが再開して、勉強できるのが1番嬉しい!」学校で友達みんなと過ごせる雰囲気がとても居心地が良いそうです。休校中は家で過ごす毎日で、再び畑で働くこともあり、学校がずっと恋しかったそうです。

写真提供ACE

マスクの着用や一緒に過ごす人数の制約などはありますが、子どもたちはみんなブリッジスクールの再開を本当に喜んでくれていました。現在再び休校にせざるを得ない状況ですが、休校中は現地スタッフや住民ボランティアが家庭学習の支援を実施しています。家庭訪問等を通じての児童労働防止、学習サポートなどで子どもたちの安心と安全の確保に努めます。

また、3月には勉強の機会を失ったまま義務教育年齢を過ぎた女子への仕立て屋になるための職業訓練と基礎学習支援も開始しました。こちらもロックダウン下では活動制限せざるを得ない状況ですが日本の高校生の年代にあたる彼女たちが、コットン畑での有害な労働をやめて安全な職で収入を得たり、男女差別がある地域において女子の問題を認識し解決に向けて自身で行動できるようになるためのエンパワーメントを行っていきます。

コロナという現状の中で、現地も、そしてサポートするこちら側も手探りの中、一進一退を繰り返しながら前を向いて進んでいます。このような時世でも、希望を持って子供たちをサポートしていきたい。引き続き、nanadecorさんを通じてご関心をお寄せいただけますと嬉しいです。

 

「nanadecor コットンの優しい気持ち2021」

世界的なコロナの蔓延により子供たちの状況がさらに悪化しています。大手企業様からの寄付が激減するいま、私たちの規模でできるサポートを続けていけたらと思います。

nanadecorとして「補習学校で子ども50人が勉強する学用品・教材」を寄付することにしました。

写真提供ACE

これは、ふだんnanadecorをご愛用頂いているみなさまのサポートによるものです。みなさまからの願いや気持ちも一緒にお届けしたいと思います。そしてさらに、個人として活動に参加してくださる方がいらしたら、私たちが代表して、ACEさんにお届けしようと思います。

寄付の金額がどのように役立つのか、具体的な指針を作りました。ぞれぞれ気になる活動にご参加ください。

 

◆3000円:子ども3人に1か月分の給食支援

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>寄付 3000円 子ども3人に1か月分の給食支援はこちらから

 

◆5000円:子ども3人に制服の支給(2着ずつ)

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>寄付 5000円 子ども3人に制服の支給(2着ずつ)はこちら

 

◆10000円:職業訓練を受ける女の子にミシンを1台

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>寄付 10000円 職業訓練を受ける女の子にミシンを1台はこちら


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私たちはnanadecor というブランドを通して、オーガニックコットンの素晴らしさを伝えています、この優しい肌触りのおかげで、ストレス社会の中で、心地よいライフスタイルを支えてもらっています。2020年から2021年は時代の変革期。このような時期にこそ、自分という存在が、誰かに役に立つように。そんな心持ちを常に掲げて、目の前のことに精進していけたらと思います。

>個人参加の寄付はこちらから

写真提供ACE

>オーガニックコットンの話はこちら

>個人参加の寄付はこちらから

 

ACEが生まれたわけ、その活動とは?

写真提供ACE

ACE(エース)は、「子ども、若者が自らの意志で人生や社会を築くことができる世界をつくるために、子ども、若者の権利を奪う社会課題を解決する」ことをパーパス(団体の存在意義)に掲げ、児童労働の撤廃と予防に取り組む国際協力NGOです。

カイラシュ・サティヤルティさんが呼びかけ、世界103カ国で行われた「児童労働に反対するグローバルマーチ」を日本でも実施するため、1997年に学生5人で設立されました。

「“働くこと”が嫌なのではなく、教育や自由など権利を奪われたり、精神的・経済的に搾取されることが嫌なんだ」という児童労働をしている子どもたちの声を受け、「Action against Child Exploitation(意味:子どもの搾取に反対する行動)」と団体名がつけられました。

2014年ノーベル平和賞受賞者カイラシュ・サティヤルティさん

>授賞式でのスピーチはこちら

 

児童労働はどうしたらなくせるの?

写真提供ACE

ACEは児童労働を解決するため、児童労働の約6割を占める農業分野に焦点を当て、児童労働者がもっとも多いアジアと、働く子どもの割合がもっとも高いアフリカで活動をしています。

児童労働をなくすためには、いま働いている子どもたちを児童労働から守るための「現地での活動」と、児童労働を生み出さないための「日本での仕組みづくり」が必要です。

例えば、モノを送ったり、井戸を掘ったり、カタチの見える「ハード」の支援も必要ですが、ACEは村人たちに教育の重要性や児童労働の危険性に気づいてもらうよう働きかけ、子どもの声を聞き、村全体で児童労働をなくす仕組みづくり、「ソフト」面の支援に取り組んでいます。

インドやガーナで、村人たちに児童労働の危険性や教育の大切さに気づいてもらい、子どもたちの声を聞いて村全体で児童労働をなくしていく仕組みづくりの手助けをしています。

 

「コットンのやさしい気持ち」の活動に参加しませんか?

写真提供ACE

現在、世界の児童労働者の約7割が農林水産業で働いていると言われています。また、インドのコットン畑では48万人以上の子どもが働き、特に女の子が多いことや、グローバルな経済の仕組みによって児童労働が発生していることが分かっています。これらのことからACEは、インドのコットン生産地域での児童労働問題をより多くの人に知ってもらい、ソーシャルな消費を通じて、現地で児童労働をなくすための支援を行う「コットンのやさしい気持ち」プロジェクトを立ち上げました。

1.【日本で】コットン生産地での児童労働問題を伝える活動

2.【日本で】地球にも子どもにもやさしいオーガニックコットン製品の販売と普及

3.【インドで】インドのコットン生産地で働いている子どもたちの就学支援

 

コットンとわたしたちの生活とのつながり

写真提供ACE

私たちが何気なく着ている服が、子どもの労働によって作られたコットンでできているかもしれません。コットンは収穫されると種を取り除かれた繊維状の原綿に加工され、さらに糸状の綿糸に加工されていきます。日本は、アメリカからもっとも多く原綿を輸入し、綿糸はインドからもっとも多く輸入しています。

インドはコットン耕地面積(約1000万~1200万ha)と生産量で世界第1位を誇り、生産されたコットンの約8割を中国へ輸出しています。日本の私たちが手にする衣料の多くは中国産で、インドの綿が使われている可能性もあります。コットンがTシャツやズボンなどの最終製品となって私たちに届くまで、多くの国を経由しているのです。まさに「見えない糸」で私たちの日々の暮らしとインドの児童労働はつながっているのです。

 

わたしたちには何ができるの?

写真提供ACE

子どもたちを児童労働から守るため、日本に住むわたしたちにもできることがあります。ACEの活動も「何かしたい!」という思いからはじまりました。友達や家族など身近な人に児童労働について話したり、作る人のことを大切にした商品を買うことで世界の子どもたちを守ることができます。

思っているだけでは何も変わりませんが、ちょっと一歩を踏み出すだけで世界は変わっていきます。あなたも自分にできる方法で子どもたちを児童労働から守り、笑顔にしていく活動に参加してください。

>ACEのウェブサイトから抜粋 ACEの活動はこちらから