『五感をひらく。私に還る。』

女性の人生は、山あり谷あり。私たちナナデェコールはそんなひとりひとりの大切な人生に、いつもそっと寄り添えるブランドで在りたいと考えています。そこでナナデェコールを愛用してくださっている素敵なみなさまに、人生の転機や、睡眠に関すること、アイテムとご自身の物語を伺っていきます。
今回お話しをお伺いしたのは、透明感があり可憐な印象の紗季さん。子供のころから住み慣れている京都に暮らしながら、フリーランスでオーガニックコスメブランドCLAYDのPRをされています。まだ20代、世間がリモートワークに移行する以前から、新しい働き方を実践し、プライベートでは紬織の重要無形文化財保持者である志村ふくみさんのもとで草木染や織を学び、現在のライフワークとされています。
可憐さの中に潜む芯の強さ、自らの人生を考え抜き、デザインしていく紗季さんの信じるもの、そしてそのベースとなる経験や考えを伺いました。

 

>vol1 「五感をひらく。私に還る」河野紗季 >vol2 「本当のやりたいことに、まっすぐ生きる」龍岡玲子

>vol3「すべての出来事に、意味がある」南上夕佳 >vol4「どんな気持ちも、宝物」寺内奈々

 

紗季さんの物語を語るうえでのキーワードになる、「自分を大切にする」こと。

今の紗季さんからは想像できない、学生時代の経験も教えてくださいました。


デイレクター神田:学生時代はどんな生活でしたか?

紗季:大学時代、友人たちと女性を集めて「自分を大切にする1日」などというテーマでイベントを企画したり、色々活動をしていました。しかし人間関係で、いつもジャッジされているようなプレッシャーを感じ、人の目が怖くなった時期がありました。外見がコンプレックスで、心がちぐはぐでかみ合わず、もう前を向いて歩けないくらい(笑)化粧もすごく濃くて、人形みたいでした(笑)

 

『私がほどけていく。オーガニックコスメとの出会い』

紗季:それがほどけたきっかけが、オーガニックのスキンケアとの出会いです。使ってみると、どんどん肌が変わっていき、鎧がはがれていくようになって。だんだん、必要以上に自分自身に何かを課していたことに気づいたんです。“オーガニックコスメって何なんだろう?”という問いが始まり、心と体、精神的な結びつきにすごく興味を持ちはじめました

 

『私の軸となった、草木染との出会い』

神田:草木染との出会いも助けになったんですか?

紗季:ストレスで自律神経のバランスが崩れ、一気に五感が狂ってしまったんです。嗅覚はもちろん、視覚も色がわからない。“どうしよう・・”と思っていた時に、志村ふくみさんの作品を見て、美しくて涙が出ました。色が生きていると感じたんです。色を見て“美しい”と思えたことも嬉しかった。それまで草木染は、グレーやベージュなど、ちょっとくすんだ色のイメージでしたが、本当に鮮やかで、その色を見たときに衝撃が走ったんです

神田:それで自分のいろんな感覚が蘇っていったんですね

紗季:織る前に、まずは紬糸を染めるのですが、藍の葉や蘇芳という木で染めたものも、草木染は複合的な色が出てくるところも面白いです。初めて織ったこの帯は”水と光”をテーマにして織ったんです。

神田:水と光、本当に素敵なデザイン。いろんなことを乗り越えて、紗季ちゃんだからこその色が生まれたんですね。予想していた色の通りにいきましたか?

紗季:同じ植物でも育った場所によって色が異なり、毎回違う色になるのも面白くて。桜は咲くと色が出ず、蕾と枝の状態で煮出すと色が出るんです。

神田:咲く前の蕾の方に色の素があるなんてすごいですね、秘めている力をいただくなんて。織る作業も、単調なリズムの反復が、紗季さんにとっては心地いいのかも?

紗季:本当に、何かこう動的メディテーションというか。こう織りたいと頭で考えるより、入り込んだ瞬間が、本当にもうすごい爽快感です。はたから見たら背中から煙がでているかもしれません(笑)

神田:何事も陰と陽で、苦労があったからこそ、その一瞬を幸せと感じられるんでしょうね。いろんな出来事をちゃんと自分で見つめて、乗り越えてきたからこそ。きっと志村ふくみさんの染色を見ただけで、色んな情報までを感じ取っている。その繊細な感受性を持って生きることはなかなか大変だけど、それをどう扱うか、落ち着けるツールを自分で持つことが大切ですね

 

『安心して、私のままでいられる。ナナデェコールとの出会い』

紗季:ナナデェコールには、オーガニックコスメに出会った頃、肌が変わっていくタイミングで出会いました。表参道の本店、サロンでお買い物をした体験も本当にときめいてしまって!“こんな空間で、寝るときの服を選べるなんて!“ という特別感もありましたし、あとはデザインも大好きです。チェリーブロッサムなんて襟元がフワフワになっていて、外に出るときの服では選べないんですけど “家で一人でいる時間だったら着たい!“と心から思います。普段は外観の印象とのバランスをとるためにボーイッシュな格好をすることもあって。でも、家なら安心してナナデェコールを着てやわらかくいられる。そういう自分との関わりに、特にここ2年くらい救ってもらってます。最初はデザインと手触りに惹かれていたんですけど、自分の状態によって、同じものでも、助けられているポイントが違いますね

神田:自分だけの贅沢、って本当に大切ですよね

紗季:めちゃくちゃ救われています。1日のうち長い時間寝ているので、寝ることをとても大事にしていて。昔から10時半くらいには寝てしまうくらい睡眠好きです(笑)

 

『私にとって、眠ることとは』

神田:私もそうですが、肉体的にも精神的にも疲れた時、すべてをリセットしてくれるのが睡眠です。眠ることによって自分のバランスを取り戻せることを知っているんですね

紗季:はい。寝てないと注意散漫になりますしね。しっかり眠れていると自分自身が安定しますし、その日一日が良い流れになります

神田:私たちが20代の頃は忙しいことが良いことで、削れるのは睡眠時間くらいで。今思うともう古い(笑)今の時代は身を削って働いたところでどこに向かうんだろう? という感じでしょうか?

紗季:短期的な目的があれば “この期間はこれをやりたい!”という気持ちも出てきますけど、長期間ずっと削り続けるのは想像できないです。

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『今の価値観。不安も、必要なものあれこれも、無い』

神田:元々の価値観に、日々の足元を見て、そこを大切にする。という当たり前の真意がすでにデフォルトになっているようですね。今は不安とかありますか?

紗季:不安はないです

神田:今40代、50代の方は頑張り屋さんが多く、それは不安の裏返しかもしれません

紗季:同じ感覚で語り合える仲間の存在が支えになっています。パートナーシップ、恋愛感情などを根拠にした結びつきとはまた異なる地平で、将来的に一緒に暮らしたいと思える仲間がいる。次第にもうモノとか、特別なものは何もいらないなっていう気になってきています

神田:個人的な幸せの追求がすごく上手ですね。私たちが長い間かけてようやくつかんだ真理と思っているようなこと、物質的な豊かさとは違うものに、気づいている

紗季:自分が本当に好きなもの、心地いいものに出会っていくことが、やっぱり大事だなっていう気づきはありました。誰かに言われるから、こう見られるから、ではなくて、本当に自分で必要なものを自分のために選べることが大事です

神田;仕事以外の機織りの時間を、自分の心地よい時間としてキープしたいというのもその延長ですね。自分が満たされた上で、オーガニックコスメをより多くの人に伝える仕事を頑張る。みんなを助けたいっていう気持ちがあるのでしょうか?

紗季:自分が救われた分、伝えられると良いなという気持ちが大きいです。CLAYDのコンセプトが、すごく、すごく好きなので。“大きなめぐり”、という考え方。そこにたどり着くために“手放していく”ということ。その“めぐり”の中には、様々な人との対等な関係があり、私が目指す循環のあり方だなと思います

 

『五感が開く。私の中では、すべてつながっている』

紗季:CLAYDのクレイを入れてお風呂につかると、五感が開きます。身体性への回帰、みたいなところがあります。ナイトドレスも同じですし、染織もそう。自分の体、五感に気づかせてくれるものです。五感がが開いていくことで、本当にやりたいことや、自分の中の心地よさが引き出されていく。こうして客観的に見つめることが大事だなぁって思います。何者かになるかはさておき、まず”自分である”状態をキープしていくことが大事だと思っています

神田:何かのために働くとか、組織のために努力するとか、そういう時代を生きてきた人が多いけれど、紗季さんの場合は自分がまずある。好循環の中に自分の身を置き、自然体で楽しめたら、企業も自分もすべてがさらに良い方向へと巡っていくんでしょうね

 

自分自身の状態、感覚をとても大切にしている紗季さん。話は、この先の生き方・暮らし方にも続いていきました。

 

『人と人がともに生きるとは?〜 ”帰る場所”をつくりたい』

紗季:例えば家族のあり方については、社会的に、なんとなく”正解”らしきものが提示されているような気がします。けれど、パートナーシップや恋愛、家族のあり方など、今示されているような”正解”にハマれなかったからといって、決してひとりで生きたいわけではない。
私の周りには、自分も含め、そういう「人と人がともに生きる形」を様々に模索している人が多いです。
例えば仲間と暮らすことでも形作られるような家族のあり方など…もう少し、いろんな形を考えてみたいなと思っているところなんです。

神田:仲間と暮らす方が、分かり合えるのかな。紗季さんの考える家族の定義とは何でしょう?

紗季:日々のささやかなことをとても重大に考えているので、例えばご飯を食べる、お風呂に入る、そういう瞬間を一緒に大事に考えている人と共にあること。あとは、ひとりで自分の感覚を守りながら生きるのは、やっぱりとても大変なことだと思うので、そういう意味でも同じ価値観を共有できる人たちと、”帰る場所”を作りたいという感じですね。

神田:細かな感覚が開いているだけに、互いにシェアできる場所があると安心ですね。きっと一人よりも、シェアすることで喜びば巡っていき、増えていきそう

紗季:外では、役割を背負った顔がある方が多い。“たった一人の自分でいられる”みたいな感覚を大事にできる、してくれるところが“帰る場所”です

神田:ナナデェコールの思想と同じですね。外着は”自分がどうみられるか“という外からのイメージで選ぶけれど、パジャマだけは”自分が何を着たいか、何が気持ちいいか“という主観で選べる服。好きなものを自分のために着る。自分軸が大切です

紗季:本当に、ナナデェコールに守ってもらいました

 

『今までの「成功」という価値観からの解放』

 

神田:私たちの時代はモノが欲しい、買い物が楽しい、そのために稼がなくては、と年収や条件で仕事を選ぶのが当たり前の時代でした。しかしその枠がないと、仕事も自由に選べるはずだし、時間も自由に使えますね。しかしわかりやすい“成功”みたいなもの、こうなったら成功、こうなったら幸せ、みたいなものがないと、信じるのは自分のみ

紗季:自由が喜びでもあるし、難しい、大変なところでもありますよね。裏返すと、見えないものに向かう難しさ、みたいなものがあります。形じゃない形の中で、自分は何を確かだと思うんだろう、という感覚です

神田:何事も正解はなくて、自分がその瞬間、幸せであるか、納得をしているかどうか。時代に合わせて、軽やかに、常に“自分で考える”習慣とその答えに正直にあることを、私たちも大切にしていきたいと思います。

 

“五感を開き、自分を大切に、自分で考える”

葛藤やそれを克服した経緯、これからの未来へ向かう姿勢をお話ししてくださった紗季さん。


一見、聞きなれた言葉かもしれませんが、そこにまっすぐ向かうことの歓び、そして人生はその繰り返しで創造していく、素晴らしいものなのだと。軽やかに笑う紗季さんの存在が、そんな風に教えてくれました。

そして、どんな経験も、その人自身をつくりあげる、ひとつひとつの大切なピースなのだということも。
紗季さん、大切な経験をシェアしてくださり、ありがとうございました。

 

ナイトルーティン

▼ONETIME / CLAYD
天然クレイ100%の入浴剤。老廃物をデトックスし、身体の巡りを整えてくれるので、慢性的な不調や身体の重だるさや痛みが気になるときには、しっかり全身浴で入るようにしています。豊富なミネラルで、全身の美白・素肌ケアも同時に叶うところもお気に入りです。
お風呂で簡単にアーシングができるため、心身のケアや良質な眠りにも欠かせないアイテムです。

▼アロマ
・イランイラン
・ネロリ
・フランキンセンス

ストレスを感じたり、リフレッシュしたい時などに、ディフューザーを使ったり、入浴時に横に置いた熱湯を入れた洗面器に数滴垂らして香りを嗅ぎます。
シーンによって選ぶ香りは様々ですが、浄化&女性性を開いてくれるような3つの精油が、最近お気に入りの組み合わせです。

▼CBD RESCUE ROLLON / エリクシノール
デスクワークが主なので、寝る前に頭が重たい時や、首こり、肩こり、眼の疲れが気になるときに使っています。
高品質なCBDオイルと、ペパーミントもブレンドされているので、心地よい爽快感に包まれ、眠りにも向かいやすくなります。

 

 

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