毎年人気のエアリーニットに今年はシルクが加わりました。ふわっとしていて、ニットに手を入れた瞬間にその軽さとやわらかさに感動する肌触り。独特の風合いを実現するのは、糸から完成までとにかくこだわって作っているから。
今回はその肌触りの秘訣をお伝えします。

 

<2本の糸を撚糸にして編み上げ強度を出す>

オーガニックコットンの糸。細い糸を2本、よって撚糸にします。通常なら太い糸を1本使えばいいのですが、強度をますために2本を撚った特別な糸を作っています。

 

<糸を膨らませて空気を含ませる>

細い糸をより合わせた撚糸をこすり、糸自体に空気を含ませます。切れないように計算させた力具合で加工し、糸を起毛していきます。

ふっくらと膨らんだ糸。通常ですと太い1本の糸でニットを編み、編み地に起毛加工を施します。私たちのニットは糸からふくらませているため、編み目自体にふっくらと空気が入っています。するとニット全体がふわっと軽やかな仕上がりになり、外側だけではなく内側もふわふわに。ニット全体に空気を含ませることで、より温かく仕上がるのです。

 

<じっくりと時間をかけて1枚1枚、編み上げる>

いよいよ編む作業。この長い機械で1時間に1枚、ゆっくり編んでいきます。肌あたりの良さがnanadecorの命。縫い目のない筒型に編んでいくホールガーメントのため、1枚ずつニットの形に編み立てていきます。ようやく編み上がったニット。ここからまた手のかかる仕上げへ。

 

<手作業で行われる仕上げ、一番手間のかかる最終段階>

編み上がったニットは、糸の始末を手作業で行っていきます。風合いを増すよう洗いをかけ、寸法を測りながら決められたサイズにセットし、チームをかけていきます。1枚1枚、丁寧に手作業で行われる、最後の仕上げです。

ようやく完成するニットたち。糸の特性を生かしながら優しくフィットする身幅やリブの幅にもこだわりました。伸びやすい袖口や襟元は内側に伸び留めなどの化繊素材を入れずに、細いリブに。コットンの特性上、着ていくと伸びますが、お洗濯すると戻ってくれます。

 

<格付けの高いシルクをさらに加工し価値をあげる>

今年新登場のシルク。チャコールグレーの糸を同じように空気を入れてふくらませていきます。作る工程は同じです。世界的にも数に限りがある上質なシルクを使わせていただいているので、軽やかさは独特。シルクの数あるランクの中でも格付けの高いものをを優先的に確保していただき、それをさらに起毛していくという贅沢仕様。糸を切らずに細くふわっとさせる技術は特出すべきもの。

 

<細いリブで薄手のインナーとして活躍、温かさは抜群>

シルクでは薄手インナーとして温かいリブニットが完成しました。特にレギンスはパンツやナイトウエアの下にはくと、もう脱ぎたくないほど心地よい。ふわふわで1度着ると病みつきです。もたつかないよう薄く仕上がるように、リブ幅を細く編みました。伸縮性があるので、適度に体にフィットして、温かさをアップさせてくれます。

 

<こだわりのアイテムを買いやすい値段でお届けするために>

独自の日本の技で生まれるnanadecorの冬の定番ニットたち。通常流通しているニットは、糸は糸屋さん、紡績は紡績やさん、織る工場、洗い、加工、プレスと細かく工場が別れ分業しています。するとコストの問題からすべてをこだわることが難しくなってしまいます。私たちは糸からニット完成まで、一貫して製造できる特異なメーカーさんと一緒に、毎年改良をしながら作っています。こんなに手の込んだ仕上げをしげくださっていることもありがたい限りです。品質に対して、買いやすいお値段でお届けできるのも、特別な技術があってこそ。そのやわらかさの秘訣、その風合いを出すまでの理由、皆さんにも納得していただけたらと思います。

 

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